品質と業界再編。
あくまでも,個人的な感想ですが。
「精妙さ」を感じたのは,基本的に初代のモデルだけですね。
かの“LS”にせよエスティマにせよ,マーケティング面で可能性を感じた途端にクオリティが微妙に下がるというのが今までのパターンだったではないですか。それなのに,大所高所から「再編のキーワードは『品質』ではないか」と言われたところであまり感心できる話ではないです。
ちょっと皮肉めいた話から入ってしまいましたが,先ほどのエントリとちょっと関わるようなこちらの記事(asahi.com)をもとにして書いていくことにします。
どんな工業製品であっても,製造コストからは逃れられるものではありません。
構成部品数がとても多いクルマにあっては,部品単価を下げるというのは価格面で大きな武器になりますから,一気にクオリティを引き上げるわけにはいかないかな?とは思うのです。
しかし,視線を欧州に向けると,随分前から「品質向上」は商品力強化と直結していたように思います。その流れを決定付けたのが,フォルクスワーゲン・アウディグループだろうと私は思っています。いわゆる“パサート・ショック”と言われるものによって,Dセグメントにおける品質基準はジャンプアップしたと言って良いと思います。また,シングルフレーム・グリルを採用する以前,非常にクリーンな“バウハウス・テイスト”なデザインを採用していた頃のA6やA2などは高い品質感を誇っていました。その流れが各社に大きな影響を与え,Dセグメントだけでなくその上位セグメント,あるいはCセグメントやBセグメントなどに波及し,全体として品質感は一気に向上したわけです。その流れからは取り残された感が確かにあります。
ですが,このきっかけをよく考えてみれば震源地は日本のはずです。
初代レクサスLS400(セルシオ)です。高級車市場に割って入るために,本気になって開発をしてきたからか,強烈なインパクトを欧州メイクスに与えたことはよく知られています。メルセデスを迷わせたほどに。
恐らくトヨタさんもどこかで自覚しておられるかも知れませんが,「攻め」の姿勢を取っているときと「守り」に入っているときとで明らかに品質感に差があるように思います。10系セルシオもトヨタ車的な文法(どこか操作系が煩雑)で仕立てられてはいましたが,気合いのようなものを感じもしました。しかし,20系ではある種の「歩留まり」が目につくように思います。その歩留まりをぶちこわすことができるならば,クオリティは引き上げられるはずです。
また,見逃してはならないのが「見た目品質」です。
スイッチのタッチなど“実際に感じられる”ものではないけれど,視覚からも品質感は受け取れます。そういう部分で,カーナビやテレマティクスなどいろいろな機能を詰め込もうとしている煩雑さは高級さ,あるいは高品質感という言葉とは対極に位置するように感じます。メルセデスやBMWがジョグ・ダイヤルを使い出したのは決して偶然ではないと思います。
煩雑になった機能を整理統合するためには,統合制御技術の導入が最もわかりやすいでしょう。クルマにサーバを搭載するようなアイディアを積極的に投入すべき時期かも知れません。ちょっと前,トヨタとある大学が車載用OSの開発をはじめたとかいう話を耳にしましたが,恐らく統合制御を念頭に置いた動きでしょう。
こう考えていくと,今後の業界再編にかかるキーワードは,ひとつには煩雑さを増す操作系をシンプルにするための「技術的な蓄積」になるのだろうと思います。また純然たるエンジニアリング面で言えばいすゞにせよ,スズキにせよ得意分野を持っていますし,その得意分野が決定的に欠けているメイクスもあります。これらの部分でまた動き出すものがあるのではないか,と私は見ています。
「精妙さ」を感じたのは,基本的に初代のモデルだけですね。
かの“LS”にせよエスティマにせよ,マーケティング面で可能性を感じた途端にクオリティが微妙に下がるというのが今までのパターンだったではないですか。それなのに,大所高所から「再編のキーワードは『品質』ではないか」と言われたところであまり感心できる話ではないです。
ちょっと皮肉めいた話から入ってしまいましたが,先ほどのエントリとちょっと関わるようなこちらの記事(asahi.com)をもとにして書いていくことにします。
どんな工業製品であっても,製造コストからは逃れられるものではありません。
構成部品数がとても多いクルマにあっては,部品単価を下げるというのは価格面で大きな武器になりますから,一気にクオリティを引き上げるわけにはいかないかな?とは思うのです。
しかし,視線を欧州に向けると,随分前から「品質向上」は商品力強化と直結していたように思います。その流れを決定付けたのが,フォルクスワーゲン・アウディグループだろうと私は思っています。いわゆる“パサート・ショック”と言われるものによって,Dセグメントにおける品質基準はジャンプアップしたと言って良いと思います。また,シングルフレーム・グリルを採用する以前,非常にクリーンな“バウハウス・テイスト”なデザインを採用していた頃のA6やA2などは高い品質感を誇っていました。その流れが各社に大きな影響を与え,Dセグメントだけでなくその上位セグメント,あるいはCセグメントやBセグメントなどに波及し,全体として品質感は一気に向上したわけです。その流れからは取り残された感が確かにあります。
ですが,このきっかけをよく考えてみれば震源地は日本のはずです。
初代レクサスLS400(セルシオ)です。高級車市場に割って入るために,本気になって開発をしてきたからか,強烈なインパクトを欧州メイクスに与えたことはよく知られています。メルセデスを迷わせたほどに。
恐らくトヨタさんもどこかで自覚しておられるかも知れませんが,「攻め」の姿勢を取っているときと「守り」に入っているときとで明らかに品質感に差があるように思います。10系セルシオもトヨタ車的な文法(どこか操作系が煩雑)で仕立てられてはいましたが,気合いのようなものを感じもしました。しかし,20系ではある種の「歩留まり」が目につくように思います。その歩留まりをぶちこわすことができるならば,クオリティは引き上げられるはずです。
また,見逃してはならないのが「見た目品質」です。
スイッチのタッチなど“実際に感じられる”ものではないけれど,視覚からも品質感は受け取れます。そういう部分で,カーナビやテレマティクスなどいろいろな機能を詰め込もうとしている煩雑さは高級さ,あるいは高品質感という言葉とは対極に位置するように感じます。メルセデスやBMWがジョグ・ダイヤルを使い出したのは決して偶然ではないと思います。
煩雑になった機能を整理統合するためには,統合制御技術の導入が最もわかりやすいでしょう。クルマにサーバを搭載するようなアイディアを積極的に投入すべき時期かも知れません。ちょっと前,トヨタとある大学が車載用OSの開発をはじめたとかいう話を耳にしましたが,恐らく統合制御を念頭に置いた動きでしょう。
こう考えていくと,今後の業界再編にかかるキーワードは,ひとつには煩雑さを増す操作系をシンプルにするための「技術的な蓄積」になるのだろうと思います。また純然たるエンジニアリング面で言えばいすゞにせよ,スズキにせよ得意分野を持っていますし,その得意分野が決定的に欠けているメイクスもあります。これらの部分でまた動き出すものがあるのではないか,と私は見ています。